ベネズエラで庶民の伝統芋パンが進化、トリュフ香る高級スナックに

南米ベネズエラで、庶民がスープのお供にしてきた伝統の芋パンが大変身。トリュフ風味の高級スナックやグルテンフリーの粉として、10ドル前後の人気商品に大化けしています。

元のニュース:El Estímulo(ベネズエラ)(2026年10月31日・外部サイト)

スーパーマーケットで販売されているカサベのパッケージ(イメージ)ベネズエラ
スーパーマーケットで販売されているカサベのパッケージ(写真はイメージです)写真: Muago / Wikimedia Commons(CC0・トリミング)
STEP 1

まずは、ざっくりニュース

南米のベネズエラには、「カサベ」と呼ばれる先祖代々受け継がれてきた伝統的な平焼きパンがあります。

街道沿いの食堂や露店で親しまれてきたこの素朴な芋パンが、いまトリュフ風味の高級品として店頭に並んでいます。

現地の専門家のコラムによると、かつて小銭で買えたカサベが、イタリア産トリュフなどで上品に味付けされています。

180グラム入りの小分けパックには、10米ドル(約1550円)もの高値がつきました。

さらに小麦を使わない健康食としても注目を集め、チョコケーキ用の粉まで登場しています。

地元産を愛しつつ来客をもてなしたい人々の心をつかみ、高級店で輸入菓子と肩を並べるようになりました。

筆者は、最も素朴だった庶民の芋パンが、国の誇りを背負った高級食材へ大化けしたと驚きをつづっています。

STEP 2

ドヤ塾、本日の授業

ポカン君
ポカン君

先生、道端で小銭で買えたカサベが、おしゃれな容器に入ってトリュフ風味の10ドル(約1550円)って…素朴な芋パンが気取りすぎじゃないですか!?

ドヤ先生
ドヤ先生

素朴と侮るでない! カサベは先祖代々受け継がれてきた主食で、長期保存のために苦味種の芋から作られてきた伝統のパンなんじゃぞ。

天日干しされる伝統的な巨大カサベ
天日干しされる伝統的な巨大カサベ(写真: Jaimeluisgg / Wikimedia Commons・CC0)
ポカン君
ポカン君

うわ、でかっ! 直径何十センチあるんですか! 白いシーツを一斉に天日干ししてるのかと思いましたよ。日本の煎餅のスケールを完全に超えてます!

ドヤ先生
ドヤ先生

高速道路の峠道では、バナナの葉に包まれた巨大な円盤がタワー状に積まれて格安で売られておったんじゃ。スープに浸して食べる庶民の味じゃな。

街道沿いの売店でタワー状に積まれたカサベ
街道沿いの売店でタワー状に積まれたカサベ(写真: Neil j. villamizar / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)
ポカン君
ポカン君

本当にタワーですね! 小銭で買えたそんな巨大パンが、なんで急に180グラムで1550円のトリュフ味になっちゃったんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

ひとつは原料の『苦味キャッサバ』の力じゃ。実は生のままだと1キロあたり最大1000ミリグラムの青酸配糖体を含む劇物でな。毒抜きに大変な手間がかかるんじゃよ。

ポカン君
ポカン君

えっ、猛毒ですか!? 1キロに1000ミリグラムって完全な危険物じゃないですか! 毒汁を絞り出してまで平らなパンにしたご先祖様の執念、凄まじすぎますよ…!

ドヤ先生
ドヤ先生

毒を抜けば長期保存できる最高の主食になるんじゃ。しかも小麦を含まない完全グルテンフリーじゃから、いまや高級スーパーフードとして世界で大人気なんじゃよ。

ポカン君
ポカン君

なるほど、アレルギー知らずの健康食ですね! でも、いくら体に良くても、わざわざトリュフやパルメザンで気取る必要までありますか?

ドヤ先生
ドヤ先生

そこが現代のツボじゃ。ベネズエラではドル払いの高級店『ボデゴン』が増えてな。『健康や地元産を応援しつつ、来客にはトリュフの小鉢を出して気取りたい』という心理に刺さったんじゃ。

ポカン君
ポカン君

『健康的な伝統食です』って顔をしながら、トリュフで見栄を張りたいわけですね。大人の見栄っ張りな心理、万国共通じゃないですか。

ドヤ先生
ドヤ先生

現地でも『ミス・ベネズエラ並みの劇的な垢抜け』と評判じゃ。今やチョコケーキ用の粉まで登場し、高級スーパーで輸入菓子と堂々と勝負しておるんじゃよ。

ポカン君
ポカン君

猛毒の芋からチョコケーキまで化けるなんて、大出世じゃないですか。ぼくもトリュフの小鉢、食べてみたいです! じゅるり…。

ドヤ先生
ドヤ先生

伝統食が生き残る見事な知恵じゃな。…まあワシも昔、大人の見栄を張って高級トリュフ塩を買ったが、かける相手がキャベツの千切りしかなくて虚しくなったがの。

ポカン君
ポカン君

先生、10ドルのカサベを語る前に、キャベツにトリュフ塩をかけて気取ってる自分の見栄を反省してください。

STEP 3

ついでに知りたいベネズエラ

カナイマ国立公園のエンジェルフォール
カナイマ国立公園のエンジェルフォール(写真: Diego Delso / Wikimedia Commons・CC BY 3.0)
首都カラカスの街並みとアビラ山
首都カラカスの街並みとアビラ山(写真: Wilfredor / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)
ベネズエラの基本データ
首都
カラカス
人口
約3,125万人
言葉
スペイン語・ベネズエラ手話
お金
ボリバル・ソベラノ(1ソベラノ=約0.18円。2026年10月の目安)
時差
日本より13時間遅い(夏時間は除く)
  1. 1

    国名「ベネズエラ」はイタリア語の「小さなベネチア」に由来します。マラカイボ湖の水上家屋を見た探検家が名付けました。

  2. 2

    マラカイボ湖のカタトゥンボの雷は、1平方キロあたり年間250回という世界最高の落雷密度で知られています。

  3. 3

    世界最大の落差979メートルを誇るエンジェルフォールがあり、途切れない一段の落下だけでも807メートルに達します。

ことば解説
カサベ
キャッサバ芋の粉を円盤状に薄く伸ばして焼いた、南米やカリブ地域の伝統的な平焼きパン。
ボデゴン
ベネズエラで輸入品や高級食材を米ドル価格で扱う、近代的なミニスーパー。

この記事の出典と参考資料

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