ブラジルの消防士が「勝手に火がつく炭袋」開発、売上2900万円に

バーベキューの本場ブラジルで、袋ごと置いて着火するだけの「勝手に火が回る炭バッグ」が開発されました。安全で汚れない実用性が支持され、年間売上高が約2900万円に達しています。

元のニュース:PEGN(G1)(ブラジル)(2026年10月31日・外部サイト)

バーベキューコンロで木炭に着火する様子(イメージ)(イメージ)ブラジル
バーベキューコンロで木炭に着火する様子(イメージ)(写真はイメージです)写真: Kreuzschnabel / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0・トリミング)
STEP 1

まずは、ざっくりニュース

シュラスコ(炭火焼き料理)の本場として知られるブラジル南部で、火起こしの手間をはぶく炭の袋が人気を集めています。

開発したのはボランティア消防士の男性で、火起こしの難しさや着火剤の危なさをなくそうと考え出しました。

この商品は、袋の2か所を破って中の仕掛けに火をつけ、グリルに立てて置くだけで全体に火が回ります。

中にある木の骨組みが空気の通り道を作るため、息を吹きかけたりうちわであおいだりする必要がありません。

袋は天然の紙と植物性ののりで作られており、炭と一緒に丸ごと燃やしても肉の味を邪魔しません。

男性は200以上の試作品を作って特許を取りました。

売り上げは初年度の約6万2000レアル(約180万円)から、2025年には100万レアル(約2900万円)に達しています。

男性は「製品が成功して、市場から消えることはない」と自信を語っています。

STEP 2

ドヤ塾、本日の授業

ポカン君
ポカン君

先生、シュラスコの本場ブラジルで『勝手に火が回る炭バッグ』が大ヒットって…! 炭火起こしなんて、うちわであおいで汗だくになるのがBBQの醍醐味じゃないですか!?

ドヤ先生
ドヤ先生

ふん、あれは遊びではないぞ。ブラジル南部のリオグランデ・ド・スル州はシュラスコ発祥の地で、州法で公式料理に定めるほど生活そのものなんじゃ。

家庭のグリルで串に刺して焼かれる肉(ブラジル南部)
家庭のグリルで串に刺して焼かれる肉(ブラジル南部)(写真: Eduardo Gerhardt Martins / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)
ポカン君
ポカン君

串刺しのお肉の迫力がすごい! じゅるり…。でも生活の一部なら、みんな火起こしくらい手慣れているんじゃないですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

そこが落とし穴じゃ。実はブラジルでは火傷による入院が年間約15万件もあってな。もっとも危険な事故の多くが、BBQでのアルコール着火が原因なんじゃよ。

ポカン君
ポカン君

年間15万件!? 火がつかないからって、お酒やアルコールを直接ドバドバかけて大爆発させてたんですか!? 豪快すぎて命がけですよ!

ドヤ先生
ドヤ先生

政府が度数54度以上の液体アルコールの販売を禁止したほどじゃ。開発者の男性は20年以上もボランティア消防士をしておって、現場の惨状を知り尽くしておったんじゃ。

ポカン君
ポカン君

火を消すプロが、『危なっかしくて見てられない!』って全自動の炭を作っちゃったわけですね。一番確実な火災予防じゃないですか!

ドヤ先生
ドヤ先生

うむ。袋の中に空気を通す木製の骨組みを仕込んであってな。袋の2か所を破って内蔵装置に着火するだけで、煙突のように空気が巡って勝手に理想の火加減になるんじゃ。

ポカン君
ポカン君

袋ごとグリルに立てて置くだけ! 手も汚れないし、うちわで灰をまき散らして肉を灰だらけにする悲劇も防げますね。

ドヤ先生
ドヤ先生

天然の紙と植物性の接着剤じゃから肉の味も損なわん。特許を取得し、売上高は4年で約6万2000レアルから100万レアル(約2900万円)に急成長したんじゃ。

ポカン君
ポカン君

4年で売上約16倍! 1袋32レアル(約930円)ですし、みんな火傷の恐怖と火起こしのイライラを千円弱で解決したわけですね。

ドヤ先生
ドヤ先生

地元ではシマハォンというマテ茶を回し飲みしながら肉を待つのが流儀じゃが、火起こしでピリピリしては台無しじゃからな。

湖畔に置かれた伝統的なシマハォン(マテ茶)の器とストロー
湖畔に置かれた伝統的なシマハォン(マテ茶)の器とストロー(写真: Cesar Vieira / Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)
ポカン君
ポカン君

ひょうたんの器に金属ストローが渋いですね! たしかに、誰かが煙と格闘してイライラしてたら、お茶を優雅に回し飲みする空気じゃなくなりますもんね。

ドヤ先生
ドヤ先生

火起こしに失敗して冷たい視線を浴びる気まずさは万国共通じゃ。…実はワシも昔、炭に火がつかず息を吹きすぎて酸欠で倒れかけたわい。

ポカン君
ポカン君

先生、炭に火をつける前に自分の命の火が消えかけてるじゃないですか!

STEP 3

ついでに知りたいブラジル

リオグランデ・ド・スル州の草原(パンパ)で放牧される牛たち
リオグランデ・ド・スル州の草原(パンパ)で放牧される牛たち(写真: Paula Cavalheiro / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)
リオグランデ・ド・スル州の平原と遠くに見えるセラ・ジェラウ山脈
リオグランデ・ド・スル州の平原と遠くに見えるセラ・ジェラウ山脈(写真: Alex Pereira / Wikimedia Commons・パブリックドメイン)
ブラジルの基本データ
首都
ブラジリア
人口
約2.1億人
言葉
ポルトガル語
お金
レアル(1レアル=約31円。2026年10月の目安)
時差
日本より11時間遅い(夏時間は除く)
  1. 1

    パレシ・ノーヴォの町名は先住民パレシ族に由来しますが、住民の多くはドイツ・ハンブルクからの移民の子孫です。

  2. 2

    リオグランデ・ド・スル州の伝統飲料シマハォン(マテ茶)は、ひょうたんの器に金属製ストローを差して回し飲みします。

  3. 3

    州の法律ではガウショ流シュラスコの条件として、粗塩で味付けし、炭や薪の熾火で串や網を使って手動で焼くことと定義されています。

ことば解説
シマハォン
ブラジル南部で広く親しまれている伝統的なマテ茶。乾燥させた茶葉にお湯を注ぎ、金属製ストローで回し飲みします。
ガウショ
ブラジル南部リオグランデ・ド・スル州のカウボーイ(牧童)、または同州出身者を指す言葉。独自のシュラスコ文化を築きました。

この記事の出典と参考資料

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