ジンバブエで「100プラ投げて離婚成立」と主張した妻、裁判で敗訴
ジンバブエで、亡くなった男性の妻の1人が「夫が第1の妻に100プラ札を投げつけたから離婚は成立した」と訴え、自分だけが妻だと認めさせようとしました。裁判所は退けました。
元のニュース:NewZimbabwe.com(ジンバブエ)(2026年10月27日・外部サイト)


まずは、ざっくりニュース
アフリカ南部のジンバブエでは、伝統的な慣習法にもとづく一夫多妻婚が認められています。
この国で2019年に男性が亡くなり、残された6件の不動産をめぐって、3人の妻の間で争いが起きました。
3人は、ジンバブエの家に住む第1の妻Aさん、男性と隣国ボツワナで暮らし最期まで看病したBさん、もう1人の妻Cさんです。
Bさんは、夫が約18年前にAさんへボツワナの100プラ(約1,100円)札を投げつけたことが、伝統的な「離婚のしるし」にあたると訴え出たのです。
しかし、ジンバブエ高等裁判所の判事は、自分だけが妻だというBさんの訴えを退けました。
激しい口論の最中に友人の前でお札を投げつけただけでは、Aさんの家族への正式な通知にはあたらないと判断したためです。
多数派の民族ショナ族の伝統では、離婚を成立させるために仲介人や親族の話し合いが欠かせません。
さらに、Cさんも伝統的な婚資を受け取って結婚していた事実が認められました。
裁判所は、男性には3人全員が妻として残されていると認定しました。
判事は、Bさんが闘病中の夫を看病したとしても、ほかの結婚が法的に終わっていた証明にはならないと指摘しています。
ドヤ塾、本日の授業

先生、口論の最中に100プラ札を投げつけたから離婚成立って…お金を投げて離婚できるなら、日本中のお札が宙を舞っちゃいますよ!?

ところが現地には「グプロ」という離婚のしるしを渡す伝統が本当にあるんじゃ。とはいえ100プラは約1,100円じゃぞ。投げやりにも程があるわい。

ランチ代を投げて「これで他人ね!」なんて、ただの乱暴な割り勘ですよ!

まったくじゃ。ショナ族の伝統では仲介人を立てて妻の親族と話し合うのが本筋じゃからな。友人の前でお札を投げつけただけでは、ただの夫婦喧嘩の八つ当たりと見なされたんじゃ。

家族を通さないとダメなんですね。でも亡くなった男性には別の妻もいたそうですが、法律上はどうなんですか?

ジンバブエの慣習法では一夫多妻制が認められており、女性の約18%が一夫多妻婚なんじゃ。もう1人の妻も、親族に牛などの婚資(ロボラ)が正しく払われておった。

ちゃんとした手順を踏んでたんですね。でも訴えた妻は、なんでそんな無理筋の主張をしたんですか?

夫が残した6件の不動産が大きな争点だったんじゃ。看病もして不動産購入も手伝った自負から、自分だけが妻だと認めさせようとしたわけじゃ。

看病の苦労は本当なのに、18年前のお札投げを持ち出して敗訴するなんて、なんとも切ない結末ですね…。

どれほど貢献しても、「他人の婚姻が解消された証明」の代わりにはならんという厳しい判決じゃ。伝統の決まりを都合よくつまみ食いしても通用せんのじゃよ。

いくら自分に都合がよくても、お金を投げて「はい清算完了!」なんてマイルール、世の中に通るわけないですよね。

…コホン! 実はワシも先週、食事会で千円札を投げて「これで割り勘完了じゃ!」と席を立とうとしたところじゃ。

先生、それ18年前のジンバブエのお父さんと全く同じことやってますよ!

うむ。「あと2千円足りんわ!」と全員から怒鳴られ、千円札を綺麗に投げ返されたわい。
ついでに知りたいジンバブエ


- 首都
- ハラレ
- 人口
- 約1,518万人
- 言葉
- 英語・ショナ語など16言語
- お金
- ジンバブエ・ゴールド(1ゴールド=約5.9円。2026年10月の目安)
- 時差
- 日本より7時間遅い(夏時間は除く)
- 1
国名の由来となったグレート・ジンバブエ遺跡は、植民地化前のアフリカ南部で最大規模を誇る巨大な石造建築都市です。
- 2
ジンバブエとザンビアの国境にあるビクトリアの滝は、川幅が約1708メートルもある世界最大級の滝です。
- 3
ジンバブエは2013年制定の憲法により、英語やショナ語など実に16もの公用語が定められています。
- グプロ(ぐぷろ)
- ジンバブエのショナ族の伝統文化において、夫が妻に婚姻の解消を告げるために手渡す離婚のしるし(金品)。正式な成立には親族への通知や仲介が必要とされる。
- ロボラ(ろぼら)
- ジンバブエなどアフリカ南部の慣習婚において、婚姻を成立させるために新郎側から新婦の家族へ牛や金品などを贈る伝統的な婚資(花嫁代償)。
この記事の出典と参考資料
- NewZimbabwe.com(ジンバブエ)(2026年10月27日)
- Wikipedia「Polygamy in Zimbabwe」(en.wikipedia.org)
- Wikipedia「Lobolo」(en.wikipedia.org)
- Wikipedia「Botswana pula」(en.wikipedia.org)
- Wikipedia「Shona people」(en.wikipedia.org)
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