共通ルールの導入に憲法改正は必要か?アイスランドの議論
ヨーロッパの共通ルールを国内に取り入れる際、アイスランドで「わざわざ国の最高法規である憲法まで書き換えるべきか」について法律の専門家が意見を述べています。
元のニュース:Vísir(2026年10月22日・外部サイト)


まずは、ざっくりニュース
アイスランドで今、ヨーロッパの共通ルールの取り入れ方を巡り、議論が起きています。
アイスランドはEU加盟国とEFTA(欧州自由貿易連合)で構成される「EEA(欧州経済領域)」の単一市場に、EFTA側として参加しています。
EEAには、共通ルールと国内法がぶつかった場合、共通ルールを優先させる規定を作るという「議定書35」の約束があります。
しかし、同国の最高裁判所はこれまで「国内に取り入れたEEAの規則より、ほかの国内法を優先する」という判決を繰り返してきました。
これに対し、各国が協定を守っているか監視する機関(ESA)が長年指摘を続け、ついに判断を下すEFTA裁判所へ紛争を付託すると決定しました。
この問題を解決するための法案が出されましたが、「法案を通すには憲法改正が必要ではないか」との指摘が出ています。
ある法律の専門家は、状況の改善は必要だが、提案された方法自体が憲法改正を要するとは思わないと指摘しています。
その上で、不確実性を減らす法律が新たな不確実性を生んではならないとし、議会での慎重な検討を求めています。
30年以上前の約束をどう果たすのか、議論が続いています。
ドヤ塾、本日の授業

先生、ヨーロッパの共通ルールを入れるために、わざわざ国の最高法規である憲法まで書き換えるべきかでアイスランドで議論が起きてるって、大げさすぎませんか?

大げさじゃと? アイスランドが所属するEEA(欧州経済領域)のルールと、国内の法律がぶつかった時にどっちを優先するかという、国の根幹に関わる問題なんじゃよ。

ルールの優先順位ですか。でも、わざわざ憲法まで変えなくても、話し合いでなんとかなりそうな気がしますけど。

それがそうもいかんのじゃ。アイスランドの最高裁判所はこれまで、「国内に取り入れたEEAの規則とほかの法律がぶつかったら、ほかの法律のほうを使う」と何度も判決を出しておるからな。

ええっ! じゃあ、せっかく共通のルールを取り入れても、いざとなったら国内のルールを優先しちゃうってことですか!

そうじゃ。そのせいで、EEAの監視当局であるESAから「EEAの規則を優先させる規定を作れ」と正式な通知書を突きつけられる事態になったのじゃ。

町内会の寄り合いで『これからは洋食メインで』って決めたのに、家に帰ったらやっぱり毎日みそ汁と納豆食べてるようなもんですね。そりゃ怒られますよ。

食べ物の話にされると威厳が台無しじゃが、実はこの「議定書35」という約束は、1993年の最初からEEA協定の一部だったんじゃ。

えっ、30年も前の約束なんですか? じゃあ、ずっと『そのうちやりますから』って言い訳しながら30年逃げ切ってたんですか…。

1993年に議会が作った『法律はEEA協定に合わせて解釈する』というルールは、憲法の範囲内に限られ、将来の法律をしばらないと説明されたんじゃ。だから今回、優先規定を作ると憲法に抵触するかが焦点なんじゃ。

なるほど、だから「憲法改正」なんて重たい話が出てきてるんですね。でも、専門家の人はどう言ってるんですか?

ある法律の専門家は、今の実施状況を改善する強力な理由はあるが、法案のやり方自体が憲法改正を必要とするとは思わないと意見を述べておる。

つまり、法律の書き方を上手くやれば、大黒柱まで抜かなくてもリフォームできるはずだ、って提案してるんですね。

うむ。議会が最終的な実施方法を慎重に検討し、生じうる法的影響について明確な立場を取ることが重要じゃと結論づけておるよ。

とりあえず、日本でも30年前の約束を急に『やっぱり守れ』って言われたら、『当時の担当者がもういません』って逃げちゃいそうです。

ルールを変える前に、まずは『昔の約束を誰が作ったのか』を探す旅から始まるじゃろうな…
ついでに知りたいアイスランド

- 首都
- レイキャヴィーク
- 人口
- 約36万人
- 言葉
- アイスランド語
- お金
- アイスランド・クローナ(1クローナ=約1.3円。2026年10月の目安)
- 時差
- 日本より9時間遅い(夏時間は除く)
- 1
アイスランドはNATO(北大西洋条約機構)に加盟していますが軍隊を持たず、沿岸警備隊と警察の特殊部隊だけです。
- 2
アイスランドにはマクドナルドがありません。2009年の金融危機による通貨クローナの急落で、2009年に撤退しました。
- 3
ヴァトナヨークトル氷河はアイスランド南東部にあり、面積と体積のどちらにおいても国内最大の氷河です。


