ボスニアの住宅地にイノシシ、住民が猟友会を訪ねても担当者に会えず

ボスニア・ヘルツェゴビナの町ゼニツァで、民家の庭にイノシシが入り込む被害が続いています。住民組織が猟友会に対策を頼もうとしましたが、担当者に会えず、連絡もつかないままです。

元のニュース:Radio Sarajevo(ボスニア・ヘルツェゴビナ)(2026年10月22日・外部サイト)

泥浴びの水場から警戒するように顔を上げる野生のイノシシ(イメージ)ボスニア・ヘルツェゴビナ
泥浴びの水場から警戒するように顔を上げる野生のイノシシ(写真はイメージです)写真: Richard Bartz, Munich Makro Freak / Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.5・トリミング)
STEP 1

まずは、ざっくりニュース

ヨーロッパ南東部にあるボスニア・ヘルツェゴビナの中部の町ゼニツァで、野生のイノシシが住民を悩ませています。

ゼニツァのラスポトチェ地区では、イノシシが家のすぐ近くに現れることが増えてきました。

食べ物を探しているとみられ、民家の庭に入り込んで物を壊すなどの被害が出ています。

住民の不安がふくらむなか、地域の住民組織である地区共同体は、地元の猟友会に対策を求める手紙を用意しました。

ところが、猟友会の拠点「猟師の家」を訪ねても、猟友会の人は誰もいませんでした。

手紙はまだ渡せておらず、今も連絡がつかないまま、相談できる担当者も見つかっていません。

地区共同体は、住民の財産と安全を守るため、早く解決策を見つけることが大切だと訴えています。

住民たちは関係する役所や機関が動き、イノシシを家に近づけない方法を決めてくれるよう願っています。

STEP 2

ドヤ塾、本日の授業

ポカン君
ポカン君

先生、民家の庭にイノシシが連日乱入してくるから助けてって猟友会へ行ったら、事務所がもぬけの殻って…そんな漫画みたいな話あります!?

ドヤ先生
ドヤ先生

笑い事ではないぞ。庭を荒らされて住民は困っておるのに、猟友会の拠点『猟師の家』を訪ねても誰もおらん。連絡を取ろうにも、担当者すら見つからんのじゃ。

ポカン君
ポカン君

頼みのプロが雲隠れじゃないですか! 日本なら専門窓口への電話一本で相談できそうなのに、なんで住民が直接山小屋みたいな拠点まで乗り込んでるんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

ボスニアには、市町村の下に『地区共同体』という住民の組織があってな。住民の困りごとをまとめて、役所や関係する機関に伝える役目もあるんじゃ。

ポカン君
ポカン君

なるほど、ご近所の代表が直談判に行ったんですね。でもそもそも、なんで住宅街のど真ん中にそんな頻繁にイノシシが出るんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

地形の事情じゃ。ボスニアは国土の約43パーセント、約218万ヘクタールが森林でな。ゼニツァも丘に囲まれた盆地で、近くには標高1300メートルを超える山もあるんじゃよ。

ポカン君
ポカン君

国土の4割が森!? 街のすぐ裏が山なら、野生動物のなわばりと自宅の玄関が隣り合わせってことですか!

ドヤ先生
ドヤ先生

山と町が近いのは確かじゃ。イノシシは食べ物を探して家の近くまで来ておるとみられ、庭で物を壊す被害も出ておる。写真は子どものウリ坊じゃが、大人が夜中に庭に現れたら恐怖じゃぞ。

落ち葉の森で鼻先に泥をつけた野生のイノシシのウリ坊(子ども)
落ち葉の森で鼻先に泥をつけた野生のイノシシのウリ坊(子ども)(写真: Sander van der Wel / Wikimedia Commons・CC BY-SA 2.0)
ポカン君
ポカン君

ウリ坊は可愛いですけど、大人のイノシシが庭に入ってきたら大惨事ですよ! なのに肝心の猟友会は、一体どこに姿を消したんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

それが分からんのじゃ。対策を求める手紙を用意したのに、渡す相手がおらん。解決するまで、住民は家の近くでまた出くわさないか心配しておるんじゃ。

ポカン君
ポカン君

手紙を握りしめて途方に暮れる住民、切なすぎますね…。イノシシはアポなしで来るのに、人間の窓口はアポすら取れないなんて!

ドヤ先生
ドヤ先生

大自然と隣り合わせの町では、野生動物の対策だけでなく人間の組織の連絡網をしっかり保つことも大事という教訓じゃな。

ポカン君
ポカン君

イノシシは頼んでもないのに何度も来て、猟友会は頼みに行っても会えない…。来てほしい方と来てほしくない方が、きれいに逆なんですね!

ドヤ先生
ドヤ先生

うまいことを言うのう。猟友会にも、イノシシに負けぬ猪突猛進ぶりで駆けつけてほしいもんじゃ。

STEP 3

ついでに知りたいボスニア・ヘルツェゴビナ

ゼニツァの市内を流れるボスナ川と川沿いの住宅地
ゼニツァの市内を流れるボスナ川と川沿いの住宅地(写真: elisabeth / Wikimedia Commons・CC BY 2.0)
ゼニツァ近郊の山あいに建つ中世のヴランデュク要塞の城壁
ゼニツァ近郊の山あいに建つ中世のヴランデュク要塞の城壁(写真: Stanisław Ludwiński / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)
ボスニア・ヘルツェゴビナの基本データ
首都
サラエヴォ
人口
約382万人
言葉
ボスニア語・セルビア語・クロアチア語
お金
兌換マルク(1兌換マルク=約91円。2026年10月の目安)
時差
日本より8時間遅い(夏時間は除く)
  1. 1

    ゼニツァ近郊のヴランデュク村は中世の要塞を中心にでき、村と要塞はあわせて国の記念物になっています。

  2. 2

    ゼニツァの街を貫くボスナ川は全長282kmで、国名「ボスニア」の由来になったと考えられています。

  3. 3

    ゼニツァは2013年の国勢調査で人口約11万人(市全体)の、ボスニア第4の都市です。

ことば解説
地区共同体(ちくきょうどうたい)
ボスニア・ヘルツェゴビナの市町村の下にある、いちばん小さな行政の単位で、住民の組織。現地の言葉では「ミェスナ・ザイェドニツァ」。

この記事の出典と参考資料

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