ロシア国境の「動物用の門」が閉鎖。イノシシたちが戸惑うフィンランド
フィンランド南東部で、ロシアとの国境フェンスにある動物用の門が閉められました。いつもの通り道がなくなったイノシシなどの動物たちが戸惑い、フェンスの強度を試す事態になっています。
元のニュース:Yle(フィンランド公共放送)(2026年10月14日・外部サイト)


まずは、ざっくりニュース
フィンランド南東部で、ロシアとの国境に作られたフェンスの「動物用の門」が閉鎖されました。
国境警備隊によると、動物たちは門を使うことを学習していましたが、閉鎖によって移動が妨げられています。
フィンランド食品庁によれば、いつもの通り道がなくなったイノシシたちが戸惑い、国境沿いに新しい道を探しています。
クマやヘラジカがフェンスの強度を試す様子も見られるといいます。
これは、イノシシなどが感染する「アフリカ豚熱」というウイルスの拡大を防ぐためです。
2026年7月に南東部で感染が確認され、現在はラッペーンランタの方向へ広がっているとみられるため、国境を行き来する動物の動きを制限しています。
フィンランドは不法入国を防ぐために東側の国境にフェンスを建設していますが、動物の移動を管理する門も備えられていました。
専門家によると、1〜2年の制限であれば野生動物への恒久的な悪影響はないといいます。
ただ、フィンランドのオオカミにとってはロシア側から来る個体が遺伝子の多様性を保つために重要です。
今後、水辺の氷が張れば動物たちはそこを渡って移動できるようになるため、今後の状況が注目されます。
ドヤ塾、本日の授業

諸君、今日はフィンランドから、新しい道を探してさまよう動物たちの話じゃ。

動物が道に迷うなんて、カーナビのアップデートを忘れたんですか?

彼らは自前の鼻ナビゲーションで生きておるわい。実は、ロシアとの国境フェンスの話なんじゃ。

フェンスのせいで通れなくなったってことですか。

半分正解じゃ。フィンランドは不法な越境を防ぐため、ロシア国境にフェンスを作っておる。じゃが、そこには動物用の門があったんじゃよ。

動物用の門? クマとかイノシシが、ちゃんとそこを開けて通ってたんですか。

うむ。南東部の国境警備隊によると、動物たちはしっかり門の使い方を学習して、国境を行き来しておったそうじゃ。

えっ、賢すぎませんか。自動ドアみたいに赤外線センサーでも付いてたんですか?

しくみまでは分からんが、状況に合わせて開け閉めできるものらしいぞ。じゃが今、その門が閉ざされ、動物たちが戸惑っておるんじゃ。

なんで閉めちゃったんですか。動物たちが門の閉め忘れでもしたんですか?

そうではない。「アフリカ豚熱」という、イノシシや豚の病気が見つかったからじゃ。

ああ、病気を広めないために、出入り禁止にしたんですね。

その通りじゃ。いつもの通り道がなくなったイノシシたちは、新しい道を探して国境沿いをウロウロしておる。

行きつけの店が急に臨時休業になったときの、あの絶望感ですね。

人間もよく店の前でスマホを見つめて固まっておるからのう。さらに、一部のヘラジカやクマはフェンスの強度を試しておるそうじゃ。

力ずくでこじ開けようとしてるんですか。完全に野生のクレーマーじゃないですか!

彼らにとっては死活問題じゃからな。たとえば一部のクマは、冬眠のためにわざわざロシア側へ退避する習慣があるんじゃ。

えっ、国境を越えてから寝に行くんですか。スケールが違いますね。

うむ。オオカミやクマは1日に約50キロも移動できるからのう。

1日50キロ…ぼくなら途中で3回は冬眠しますよ。

おぬしはただの怠け者じゃ。専門家によれば、1、2年の制限なら影響はないそうじゃが、何年も続くと心配なこともある。

動物たちがフェンスの前で力尽きちゃうとかですか?

いや、生態系の話じゃ。ロシア側から来るオオカミの遺伝子の多様性が落ちてしまうそうじゃよ。

でも先生、動物がフェンスの前でウロウロしてるなんて、なんだか可哀想ですね。

今回は病気を広げないための門じゃからな。動物には事情が分からんのが気の毒じゃ。

日本だとイノシシが線路に入って電車が止まりますが、ここでは国境沿いをウロウロするんですか。

電車よりフェンスの方が強そうじゃがのう。いずれにせよ、たくましく生きてほしいものじゃ。
ついでに知りたいフィンランド


- 首都
- ヘルシンキ
- 人口
- 約565万人
- 言葉
- スウェーデン語・フィンランド語
- お金
- ユーロ(1ユーロ=約177円。2026年10月の目安)
- 時差
- 日本より7時間遅い(夏時間は除く)
- 1
氷河期のあとの暖かい時代には、北欧の南部やカレリア地方にイノシシがいましたが、その後姿を消しました。
- 2
ラッペーンランタは、2006年の調査で全国1位の学生都市に選ばれたことがあります。
- 3
イノシシは雑食で、地面を鼻で掘り起こし、キノコから小動物、どんぐりまで何でも食べます。
- アフリカ豚熱
- イノシシや豚に感染するウイルス性の病気。人間にはうつらない。



