パラオの有名な滝と州庁舎の土地、実は地元の氏族のものだった?
パラオのガルドマウ州政府が、人気の観光地である滝や州庁舎そのものがある約358ヘクタールの土地について、実は地元の氏族の所有だったと公式に認めました。
元のニュース:Island Times(2026年10月10日・外部サイト)


まずは、ざっくりニュース
太平洋の島国パラオのガルドマウ州政府は2026年10月、州内の広大な土地が地元の「ゲディリンゲル氏族」の所有だと認める文書に署名しました。
広さは約358ヘクタール(東京ドーム約76個分)におよびます。
現地の「アイランド・タイムズ」によると、この土地には観光名所の「ガルドマウの滝」と州政府の庁舎が含まれています。
この土地の所有権は、1963年に署名された「クイットクレーム・ディード(権利放棄証書)」という公式文書にさかのぼります。
パラオでは古くから母系の氏族が土地を受け継いできた歴史があり、憲法でも伝統法と法律が同じ重みを持つと定められています。
今回の文書は土地の売買ではなく、誰が本当の持ち主かを公式に証明するものです。
氏族側は一般の人や州政府が引き続き土地を使えるよう協力を約束し、正式な契約を結ぶまではこれまで通り運営を続けることで合意しました。
ただ、同州では文書に知事として署名したミオザワ議長とギライウェット氏のどちらが正当な州知事かをめぐり、住民が二分されています。
政治的な対立の中で結ばれた合意であり、今後の交渉や利用ルールには課題も残っています。
ドヤ塾、本日の授業

諸君、ドヤ塾の時間じゃ。今日は太平洋の島国パラオから、役所の足元がぐらつくような土地のニュースじゃぞ。

足元がぐらつくなら、この塾の床の方が先ですよ。先生がにんじんの箱を積みすぎて、ミシミシいってますもん。

あれは非常用のにんじんじゃ!…コホン。パラオのガルドマウ州政府が2026年10月、ある文書に公式に署名したんじゃ。

どんな文書ですか?

州内にある約358ヘクタール、東京ドーム約76個分もの広大な土地が「実は地元のゲディリンゲル氏族のものだった」と認める文書じゃ。

東京ドーム76個分!?「実はよその土地でした」って気づくには、ちょっと広すぎませんか!

しかもただの空き地ではない。「区画番号15-207」と呼ばれるこの土地には、州で一番の観光収入を生む「ガルドマウの滝」が入っておる。

ええっ、州で一番稼ぐ滝が氏族の土地だったんですか!ぼくも、寝てても観光客が来てくれる土地が欲しいです…じゅるり。

よだれを拭け。驚くのはまだ早いぞ。その土地にはもうひとつ、ガルドマウ州政府の庁舎そのものも建っておるんじゃ。

つまり役所が「自分の建物の下の地面、うちのじゃなかった」って認めたんですか!?

身もふたもない言い方じゃが、まあそうじゃ。州政府はこの土地を自分のものだと主張する権利が一切ないことに同意したんじゃよ。

そもそも、氏族の土地だっていう根拠は何なんですか?

よいか、氏族の所有権は1963年に署名された「クイットクレーム・ディード(権利放棄証書)」という公式文書にまでさかのぼるんじゃ。

1963年って、60年以上前じゃないですか!うちの会社なんて、先月の書類ももう見つかりませんよ。

紙一枚の約束が、60年たっても役所を動かすんじゃ。書類はなくした方が負けじゃぞ。さらにパラオならではの歴史も関わっておる。

パラオの歴史、ですか?

パラオでは古くから母系の氏族が土地を受け継いできた。外国の統治時代に西洋式の登記制度が入った後も、氏族の土地という考え方が根強く残っておる。

昔からの氏族のルールと、近代の法律が両方あるんですね。

うむ。パラオの憲法第5条でも、法律と伝統法は同じ重みを持つと定められておる。今回の文書は、本当の持ち主が誰かを公式に証明したものじゃな。

じゃあ明日から、滝を見に行く観光客も役所の人も「立ち入り禁止!」になっちゃうんですか?

いや、氏族側は一般の人や州政府がこれからも土地の一部を使えるよう、公正な取り決めをまとめることを約束しておる。当面はこれまで通り運営を続けるそうじゃ。

まずは持ち主をはっきりさせてから、使い方の契約を話し合うんですね。

ただ、このガルドマウ州では今、文書に知事として署名したミオザワ議長とギライウェット氏のどちらが法的に正当な州知事かをめぐり、住民が二分されておってな。

えっ、土地の持ち主はやっとはっきりしたのに、今度はサインした人が正式な知事かどうかでもめてるんですか!?

大人の世界ではな、「何が決まったか」より先に「誰が決めたか」でもめるものなんじゃよ。

日本の会社でも、中身より先に「この書類、誰のハンコが要るんですか」で何週間も止まりますもんね。

そういうことじゃ。さてポカン君、おぬしの机のまわりは、おぬしの土地だと認めてやろう。そのかわり掃除と修理はぜんぶおぬし持ちじゃ。

謹んで権利を放棄します。クイットクレーム・ディードに今すぐサインしますよ。

そこだけ覚えるのが早いのう!…さて、今日のまとめじゃ。
ここだけ覚えて帰ろう
- 1
パラオのガルドマウ州が、約358ヘクタールの土地を地元氏族の所有と認めた。
- 2
その土地には、観光名所のガルドマウの滝と州政府の庁舎そのものが含まれている。
- 3
所有権は1963年の証書にさかのぼり、今後は利用の契約を交渉していく。
- クイットクレーム・ディード
- 不動産に対して自分が持つ権利を相手に引き渡す証書(権利放棄証書)。行政や氏族の間で権利の主張を放棄し、所有権を整理・確認するときによく使われる。
- ガルドマウ州
- パラオ最大の島であるバベルダオブ島の北西部に位置する州。パラオは人口約1万8000人の国ながら16の州に分かれている。


