エストニア:先生の身元確認を「10日ごとに自動実行」、省が改善へ

エストニアで、教育システムが教員らの身元を10日ごとに自動で確認していることが話題になりました。現場がそれを知らされていなかったため、省が通知方法を見直しています。

元のニュース:ERR(2026年10月17日・外部サイト)

南エストニア・ヴォル市の中央学校(Võru Kesklinna Kool)(イメージ)エストニア
南エストニア・ヴォル市の中央学校(Võru Kesklinna Kool)(写真はイメージです)写真: Ivo Kruusamägi / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0・トリミング)
STEP 1

まずは、ざっくりニュース

エストニアの教育研究省は、教員などの教育関係者が未成年者と働くことに制限がないかを、システムで自動確認しています。

この確認は、国の教育情報システム(EHIS)を通じて犯罪記録のデータと照会され、10日ごとに行われます。

対象は、学校の教員や校長のほか、ベビーシッターや就学前教育の補助教員などに及びます。

この仕組みは約10年前に、子どもを守る目的で導入されました。

学校が手作業で一人ひとりの履歴を確認する手間を省き、就労制限を素早く適用するためです。

これまで未成年者と働くことへの制限が見つかった事例は、合計14件に上ります。

しかし、地元紙が取材したところ、教員や校長のなかに、この確認を知らない人が何人もいたことがわかりました。

仕組みが記載されたマニュアルは、主に学校のシステム管理者向けのものでした。

同省の担当者は、教員への情報伝達が十分に届いていなかったかもしれないと認め、学校が教員に情報を伝えられるよう、学校への説明の仕方を見直すと述べています。

STEP 2

ドヤ塾、本日の授業

ドヤ先生
ドヤ先生

エストニアで、教育のシステムが先生の身元を10日ごとに自動でチェックし続けていたことが話題じゃ。

ポカン君
ポカン君

えっ、10日ごと? 先生たち、そんなに頻繁に身元を調べられてるんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

うむ。犯罪の記録を照会して、子どもと働くことを禁じられていないか調べておる。

ポカン君
ポカン君

10日ごとって、ぼくが部屋の掃除をするより短いペースですよ。厳しすぎません?

ドヤ先生
ドヤ先生

これは国の「EHIS」というシステムが自動でやっておる。約10年前に始まったんじゃ。

ポカン君
ポカン君

なるほど、自動ならラクですね。でも、先生たちはそのことを知ってるんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

それが、地元の新聞の取材に対して、知らない先生が何人もいたんじゃ。

ポカン君
ポカン君

ええっ! 知らない間に自分の経歴が10日ごとに調べられてたんですか。ちょっと怖いです。

ドヤ先生
ドヤ先生

省の担当者は「隠し事ではない。法律に確認の根拠が定めてあり、システムのマニュアルにも10日ごとだと書いてある」と言っておる。

ポカン君
ポカン君

マニュアルって、先生全員が読むものなんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

いや、主に学校のシステム管理者向けじゃな。

ポカン君
ポカン君

それ、誰も読んでない「利用規約」みたいなものじゃないですか。チェックボックスにレ点入れて終わりですよ。

ドヤ先生
ドヤ先生

ワシが説明しようとしたことを一瞬で言うでない。担当者も「情報が十分に届いていなかったかもしれない」と認めておる。

ポカン君
ポカン君

そもそも、どうして10日ごとにする必要があったんですか? 1年に1回でもよさそうなのに。

ドヤ先生
ドヤ先生

エストニアの法律では、雇う側が少なくとも12か月に1回は確かめる義務があるんじゃ。

ポカン君
ポカン君

それなら1年に1回でいいじゃないですか。

ドヤ先生
ドヤ先生

じゃが、学校が手作業で一人ひとりの記録を定期的に調べるのは時間がかかるじゃろ。

ポカン君
ポカン君

あー、システムが自動でやってくれるなら、学校の事務作業は一気に減りますね。

ドヤ先生
ドヤ先生

ワシの塾にもこんな仕組みがあれば、ポカン君の宿題を10日ごとに自動で調べられるのにのう。

ポカン君
ポカン君

先生、それなら先生の「世界中を旅した」経歴も10日ごとに照会されますよ。

ドヤ先生
ドヤ先生

……コホン。ともかく、制限の中には一生続くものばかりではなく、刑期を終えれば消えるものもあるんじゃ。

ポカン君
ポカン君

つまり、制限は消えることもあるから、変わったらすぐ分かるように、こまめに見ておくんですね。

ドヤ先生
ドヤ先生

その通り。年に約36回も調べて、この約10年で制限が見つかった例は合計14件じゃ。

ポカン君
ポカン君

おっ、ちゃんと機能してるんですね。でも、国中のデータがそんなに簡単につながるんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

よいか、エストニアでは国のデータが全部1か所に集まっておるんじゃ!…いや、集めてはおらん。「X-Road」で安全につないでおるんじゃ。

ポカン君
ポカン君

日本でも、子どもを守るために先生の身元を調べたりしてるんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

日本でも、子どもと接する仕事をする人の性犯罪歴を確かめる法律が、2026年12月25日に始まる予定じゃ。

ポカン君
ポカン君

で、エストニアの先生たちには、これからちゃんと伝わるんですか?

ドヤ先生
ドヤ先生

省が「学校への説明の仕方」を見直して、学校から先生たちに伝わるようにするそうじゃ。

ポカン君
ポカン君

先生は、もちろん利用規約を最後まで読む派ですよね?

ドヤ先生
ドヤ先生

当然じゃ。ワシは隠し事などせん。…いや、正直に言うと、レ点を入れてすぐ閉じておる。

STEP 3

ついでに知りたいエストニア

タルトゥ大学本館
タルトゥ大学本館(写真: Ivar Leidus / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)
首都・タリンの旧市街の風景(2013年)
首都・タリンの旧市街の風景(2013年)(写真: Ivar Leidus / Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0 ee)
エストニアの基本データ
首都
タリン
人口
約137万人
言葉
エストニア語
お金
ユーロ(1ユーロ=約177円。2026年10月の目安)
時差
日本より7時間遅い(夏時間は除く)
  1. 1

    タルトゥ・ポスティメース紙は、エストニアの新聞ポスティメースの地域版としてタルトゥなどを中心に発行されています。

  2. 2

    エストニアでは、法執行の分野のいろいろな情報システムをつなぐ中央のデータベース「e-toimik」が運用されています。

  3. 3

    タルトゥは、人口でエストニア第2の都市です。

ことば解説
EHIS
エストニアの国の教育情報システムのこと。教員や教育関係者のデータが管理されています。