海岸線が家に近づくフィジーの村。新しい家は内陸に、海岸には木を
フィジーのキア島にあるダク村では、海岸が少しずつ削られ、海岸線が家に近づいています。村は新しい家を内陸に建て、海岸に木を植え直す計画を立てて、変化に合わせて暮らしています。
元のニュース:FBCニュース(フィジーの放送局)(2026年10月8日・外部サイト)
まずは、ざっくりニュース
フィジー第2の島、バヌアレブ島のマクアタ州にあるキア島のダク村で、海岸の侵食が進み、海岸線が家に近づいています。
村の女性代表アテカ・ディサウェウェさんによると、侵食と高波で海岸線が内陸へ動きました。
村では、新しい家をどれも前より内陸に建てています。
村どうしを結ぶ昔からの小道にも、影響が出ています。
村長のセミ・ロゴヤワさんによると、変化が特にはっきり見えたのは、サイクロン・ヤサのあとです。
強い風で、海岸沿いの木の多くが倒れました。
フィジーでは、海面の上昇に脅かされている村もあります。
別の村ナリコソでは、過去30年で海岸線が15メートル内陸へ動き、移転の計画が作られました。
ダク村と隣のリガウ村は、すぐに取りかかれる対策として、海岸沿いに木を植え直す計画です。
住民は、家や通り道、残る海岸を守るには、もっと支援が必要だと話しています。
フィジーが初めて開いている、気候変動の国際会議COP31の事前会合に合わせ、バヌアレブ島の各地から支援を求める声が上がっています。
ドヤ塾、本日の授業

諸君、ドヤ塾の時間じゃ。今日はフィジー第2の島、バヌアレブ島のマクアタ州にあるキア島。そこのダク村の話じゃ。

南の島ですか!海がきれいで…うらやましい、って言いかけましたけど、先生の顔がまじめです。

うむ。今日は笑い話ではない。ダク村ではな、海岸が少しずつ削られて、海岸線が家に近づいてきておるんじゃ。

海岸線が家に近づくって…海のほうが、村に迫ってきてるってことですか?

そうじゃ。村の女性代表の人は、自分の家が今の場所から数メートル離れた所にあったと覚えておるそうじゃ。

数メートルって、聞くと短いですけど、自分の家の場所の話だと大ごとですね。

村長によると、サイクロン・ヤサのあと、影響が特にはっきり見えたそうじゃ。強い風で、海岸沿いの木の多くが倒れてしまった。

先生、それって島ごと沈むかもしれないって、ものすごく深刻な話じゃないですか。

よいか、ダク村の人が挙げておる原因は、侵食と高波じゃ。じゃが、フィジーには、海面の上昇に脅かされておる村もあるんじゃ。

海の高さそのものが上がってるんですか。それ、村の人の努力だけじゃ、どうにもならないじゃないですか。

たとえばナリコソという村では、過去30年で海岸線が15メートルも内陸へ動いた。最初の家々は、もう水の中に立っておる。

家が、水の中に…。そこの人たちは、どうしたんですか?

移転の計画が作られた。新しい家は、元の村から150メートル離れた所に建てるんじゃ。

住み慣れた場所を離れる計画まで…。日本にいると、こういうニュースは、遠い国の話だと思って聞き流しがちです。

耳が痛いのう。ワシは耳が長いぶん、余計に痛い。…コホン。この村の経験は、計画的な移転の指針づくりにも役立ったそうじゃ。

ダク村のほうは、どうしてるんですか?

新しい家は、どれも前より内陸に建てておる。村どうしを結ぶ昔からの小道にも、影響が出ておるんじゃ。

海が近づいた分だけ、暮らしのほうを少しずつ下げてるんですね。でも、下げられる場所にも限りがありますよね。

そこでダク村と隣のリガウ村は、サイクロンで減った海岸沿いの木を、植え直す計画を立てておる。

木で海岸を守るんですか。地道ですけど、自分たちですぐに始められることなんですね。

そうじゃ。自然の守りを強めて、この先に備えるねらいじゃ。ただ、家や通り道、残る海岸を守るには、もっと支援がいると村の人は話しておる。

合わせて暮らすにも、助けがいるってことですね。その声は、どこかに届くんですか?

ちょうど今、フィジーは初めてCOP31の事前会合を開いておる。11月にトルコのアンタルヤで開く、気候変動の国際会議の準備の会合じゃ。

会議の準備の会議…。大人の世界だと、会議が増えるほど、何も決まらない気がしてしまいます。

会議の数で海は止まらんからのう。…コホン。じゃが、この会合に合わせて、バヌアレブ島の各地が支援を求める声を上げておるんじゃ。

ダク村の人にとっては、変化に合わせることが、もう毎日のことなんですね。

そうじゃ。変化に合わせて暮らすことは、もう日々の暮らしの一部になっておる。

最初に「うらやましい」なんて言ったのが恥ずかしいです。遠い国の話で済ませちゃいけない気がします。

うむ。海に囲まれた国に住んでおるのは、ワシらも同じじゃ。まずは今日の話を、明日も覚えておくことからじゃな。…さて、今日のまとめじゃ。
ここだけ覚えて帰ろう
- 1
フィジーのダク村では、海岸が削られ、海岸線が家に近づいている。
- 2
村は新しい家を内陸に建て、海岸に木を植え直す計画を立てている。
- 3
フィジーには、海面の上昇で移転の計画まで作られた村もある。
- COP31の事前会合
- 毎年開かれる気候変動の国際会議COP31の本番(2026年11月、トルコのアンタルヤ)の前に、太平洋で開く準備の会合。フィジー、ツバル、オーストラリアが共催する。





